位山登頂


飛騨一宮に泊まったのは翌日、位山(くらいやま)に登ろうと思っていたからだ。頂上に近い稜線まで辿れる林道は、車高の低いコペンにはかなりハードな凸凹ダートで、最後の駐車場までは残雪に阻まれて行けなくなってしまう。そこから歩き、登山道に入る。残雪を踏みしめ、巨石群を縫いながら位山の道をかみしめる。頂上は広々としている。ここで古代の祭祀が行なわれたのだろうか。

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コマクサと草津温泉


今年は四国取材で時間を使ってしまい、畑や敷地の手入れが遅れているので尾瀬キャンプへ行けそうにない。日帰りで草津白根山へコマクサを見に行くことにする。日本有数のコマクサ群落地であるらしい。帰りはもちろん草津温泉で汗を流すのだ~。

草津の温泉街を抜けて登山口のレストハウス駐車場へ向かう道は、すでに硫黄の臭いがして「危険のため駐停車禁止」の立て札がある。そんなわけで高い樹木がないので、なんとも日本離れしたダイナミックな風景の中を、コペンを走らせていく。途中からオープン走行を楽しむ(コペンはボタンひとつで屋根がトランクに格納され、運転座席に座ったままオープンカーに変身するのである)。

駐車場から登山靴に履き替え、いちおう傘を持って出発する。弓池にはワタスゲの群落、途中でクジャクチョウやミヤマモンキチョウに出会う。後者は和製ブルーベリー「アサマブドウ」を植樹とする高山蝶だ。リフトで時間を稼いでコマクサ群落のガレ場へ一気に登る。ところで駐車場は400円、リフトは350円となかなか良心的な値段だ。

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笛吹川西沢渓谷、丸石


朝、三富村の笛吹川を遡る。笛吹川源流の西沢渓谷は中部山岳有数の美渓として名高い。エメラルドグリーンの淵の連続する「七つ釜五段の滝」の写真は山岳雑誌などで何度みたことか知れないが、僕はまだ実際に行ったことはなかった。小雨も降り出す天気。コースは全長10km、うち半分は滑りやすい沢沿いの登山道。気軽なハイキングとはいかない。相方と相談するが、ぜひ見ておきたいというので、車止めから林道に入って歩き始める。

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ひたち野


水戸の常宿が満杯で、今回は駅南のTというビジネスホテルに泊まった。この宿も安い。しかも高速ネットがつながるので調べものに重宝する。が、周囲に飲み屋がないのがネックだナ。早朝、ホテルサービスの朝食(おにぎりと漬け物と味噌汁/無料)を食べ、取材先に向かった。

今回のイラストマップの場所は筑波周辺の市町村で全5カ所。そのひとつの真壁町に向かう。ここは知られざる古民家の宝庫で、登録有形文化財の建物が100棟以上ある。古くから商業の町で、母屋だけでなく、蔵、門のすばらしいものがある。そこを縦横に歩き回り、写真を撮りまくった。

その後、再び筑波山へ。コペンのカーナビを、加波山との鞍部を越えるルートにセットした。さて時間は昼。どこで食べようか・・・と探しながら進んでいくと、「合掌造りのレストラン」という小さな看板を相方が発見した。それに導かれたどり着いたのはレストラン「ひたち野」。 “ひたち野” の続きを読む


筑波山


週末は天気が崩れそうなので、イラストマップの仕事の筑波周辺に取材に出かけた。が、出遅れた。渋滞もあって筑波山に近づいたのは2時を過ぎてしまった。周囲の散策も重要なので古道の集落「神郡」を訪ね、コペンでぐいぐいと「つくば道」を直登する。

筑波山は標高が千メートルにみたない低山だが、関東平野に独立峰のごとく立ち上がっているのでどこからも目立つ。もちろん日本100名山にも数えられる誉れ高き名山である。麓にはタブ、クス、シイなどの照葉樹から、山頂付近にはミズナラ、ブナ等の落葉広葉樹まで幅広い植生のバリエーションがある。ブナは茨城県最南の自生地だ。

ケーブルカー駅についたのは2時半。でも天気がいいのでケーブルカーで往復し、「男体山」「女体山」の両頂上を登っておこうと思った。筑波山山頂、僕にとって中学校のとき昆虫採集で訪れて以来、実に30年ぶりの登頂である。

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