螺旋を描く微生物の世紀2


私はむかしから微生物というものに大変興味がある。環境問題をつきつめていくと「森林」にたどり着くが、一方で浄化というベクトルでつきつめると「微生物」ということになる。

学生時代、下水道工学の研究室で卒論を書いたり上下水道の設計コンサルで働いた経験があるので、現在の実情もよく知っている。下水の微生物による分解では現在も主流の「活性汚泥法」で、上水(水道飲料水)の浄化は現在は主流ではないが見直しが始まって脚光を浴びつつある「緩速ろ過」がやはり微生物を使った方法だ。

いま都市近郊も田舎も下水環境やゴミ処理は最悪だ。浄化しきれない化学物質だらけの汚水を川に捨て、悪い焼却灰を地面に埋めている。

絵で食えない頃、羽田の新空港建設のためのボーリング工事のバイトをしたことがあるが、その海底土をサンプリングすると、どこまでも鉛色のヘドロだった。今でも新空港はヘドロの上に載っているのである(嘘だと思うならNHKプロジェクトX 挑戦者たち『新羽田空港 底なし沼に建設せよ』をご覧になるとよい)。

山に水源地に重金属を含んだ焼却灰が埋められている。サッポロのモエレ沼公園はゴミ埋め立て地の上に造られている。

新しい技術でこれらを浄化していかねばならない。それには微生物が鍵、これからは微生物が主役の世紀になる・・・とこれまでもブログに書いてきた。

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乳酸菌で放射能除去その3


▼りんさんの投稿

木曜日に早速作ってみました。昨日夜中にペットボトルの栓が吹き飛びました。上部4分の1は米味ヨーグルト下は白濁したお酢のようになりました。早速飲んだらおいしいのですが、とぎ汁の一番は汚れているし残留農薬も多いので飲まないほうがいいと母が心配します。農薬も害があるけれど放射物質と天秤にかけたら後者を優先するということでしょうか?それとも発酵することで農薬の毒もなくなりますか?

に返信を書いたのですが何度やっても「システムにより投稿が拒否されました。」というアラートが出てしまうのでこちらに書きます。

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乳酸菌で放射能除去その2


飯山一郎さんの ツイッターより抜粋(時系列は変えています)。オリジナルはツイログヘ。

関東では,まだ放射能地獄(8年後癌発症必至)になったことが信じられなくて,空中の放射線量などを測ってますが,すでに今は,体内被曝した体細胞(特に肺臓)が癌化しない方法を早急に実施する段階に入ってます.逃げるのが一番なのですが,無理なら乳酸菌です.米のとぎ汁です.

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手作り乳酸菌で放射能除去


福島県内の小中学校の放射線量マップが公開されている。

http://atmc.jp/school/

単位はμSv/h(マイクロシーベルト毎時)だ。かなり高い。福島市内、学生時代、4年間滞在した郡山市内も、だ。

▼市民が自ら線量を測定しはじめた。福島編。

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緩速ろ過・上田市染谷浄水場


上田には大正時代に造られた緩速ろ過の浄水場がある。現在も稼働中で、上田の中心部の水道の多くはこの染谷浄水場でまかなわれている。朝、上田市の上下水道局を尋ねると、浄水場の所長に連絡をとってくださり、午前中見せていただけることになった。

場所は上田に来たときたびたび訪れていた市立図書館の近く、ちょっとした高台の一画だった。あんがい町から近いのにびっくり。市内に自然流下で配水するに格好の敷地だ。大正年間(1923年)に造られた浄水場で、元信州大教授の中本先生らが1980年代から緩速ろ過池での生物群集の働きを調べてきたのもここ。

源水は昔は千曲川の伏流水を利用していたが、いまは千曲川とその支流の神川の表流水を取水しているので、雨の多いときは濁る。濁りが大きいと砂ろ過が詰まりやすいので、濁度が12度以上になった場合のみ濁り凝集剤(ポリ塩化アルミニウム/PAC=パック)を使った急速ろ過を併用している。凝集剤を使えば濁度は2度以下、使わないときでも5度くらいで沈殿池に入る。

中央監視室から見た凝集池と沈殿池。凝集池は板の間を上下しながら流れることで薬品が濁りと混ざるようにする。沈殿池は固まった濁りを傾斜版という装置でまとめて沈殿させる池。強い濁りの源水が入ったとき、この二つで濁りを減らすことができる。今日は凝集剤は入っていない。

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