スギ床にゴロンとしたい訳と静電気・雑巾がけの関係


ポエングにも飽きたので、シュラフを床に敷いてごろんと横になってみた。この体勢で火鉢をいじりつつお湯割りを飲む。リクライニングとはいえイスの場合は、ある程度おなじ体勢を強いられる。それが窮屈だ。その点、床の場合は自由。そして、やはりスギ無垢のフローリングは軟らかくて温かくて最高だ♬

テレビは三つ脚の極小テーブルに下ろしてみた。この小型の液晶テレビは軽いので、配線が届く範囲で自由に移動できる。ミニテーブルは3個作ってある。床座りのとき使いやすく便利な道具である。

ところで、ホコリが少ない環境じゃないと、こんな床座りはしたくないよね。畳だったらまだしも、汚い床では嫌だ。とはいえ僕は掃除機を毎日ぶんぶん回しているわけではないのだ。もともとこの家はホコリが少ないのである。

一つの理由は、気密性の高い住宅なので、外部からのホコリを遮断している。これは古民家に住んでいたときとは全くちがう。古民家はすき間だらけだから、掃除をどう頑張っても次の日にはまたホコリがたまって嫌になったものだ。

もう一つは静電気の問題である。表面を塗装してしまったピカピカのフローリングや樹脂系のビニールクロスは、静電気でホコリを吸着しやすい。掃除してもすぐにホコリがたまるのは、壁やドアに吸着しているホコリが落ちてくるということもあるのだ。スギ無垢と漆喰壁は、静電気がほとんど起きないのでそれがない。前に書いた漆喰壁の白さの秘密は、このホコリの付きにくさにも起因している。

また、無垢の素材には優れた吸湿・放湿性がある。スギや漆喰壁は微細な穴を持っており、呼吸をして水分の出し入れをしてくれる。だから床は肌触りがいい。一方、塗装されたフローリングは触ると冷たい。樹脂系の壁は、水を吸わないので冬場は結露しやすく、カビの原因になる。

そして僕の好きな掃除「雑巾がけ」という習慣も、このゴロンと横になりたがるのを誘う。掃除機よりもだんせん雑巾がけのほうがホコリがきれいに取れる。無垢の木は雑巾の水分をいったんしみ込ませ、そのあとゆっくり放出していく。マイナスイオン効果もあるのか、雑巾がけの後は空間に「清浄な気」がみなぎる感じがする。この間、掃除機の騒音とも無縁だ。そして自分がホコリを吸うこともない。

この家の家具類の多くは無垢の木で作られ、塗装はオイルフィニッシュや蜜蝋を一部に使った程度でほとんどしていない。それからヒノキの丸太をイスやインテリアとして大小5個置いている。これらも部屋の清浄感に役立っているだろう。もっとも漆喰壁に、あるいはゴロンと横になったふと目の前に、樹脂製のカラーボックスなんかが寄り添っていたらちょっと悲しい(笑)。

そういえば群馬の古民家暮らしから高松の都会暮らしのときまで、僕は宿痾のようによく咳をしていたが、それがこの家に住み始めてすっかりなくなってしまった。


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