30年ぶりのフライフィシング


海釣りに続いて渓流釣りも再開することにした。フライを振るのは何年ぶりだろう? 山暮らしのときも、たわむれに小沢で振ったことはあったが、実質は北アルプスでイワナを釣って以来だから、30年ぶりということになる。

最低限の道具は持っている。引っ越しの度にいろいろ処分してきたが、さすがにこれは捨てるわけにはいかない。10代の終わりに手に入れた英国製「ハーディ」のフライロッドとリール。

竿袋の刺繍のロゴもすり減って読めない。学生時代からそれほど長く使い込んだ道具である。

むかし自分で巻いた毛針、まだ使えるだろうか? アルミのフライボックスも英国製「リチャード・ホイットレー 」。

サビをチェックして針穴を確かめ、整理して並べ直してみた。たしかバイスなど最低限の毛針巻き道具もあるのだが、もう毛針を巻いている時間がない。

9時前にTが迎えにきて、Kさんを拾ってから高速で愛媛方面に向かい、寒風山トンネルを越えて、途中の道の駅で昼食。社長は残念ながら急な仕事が入っていけなくなってしまった。

「どうぞ! きじセット」、近所でキジの養殖をしているらしく、こんなメニューがある。キジのカレーに、キジ出汁と肉団子が入ったラーメン、唐揚げはキジではなく若鶏だったが。で、ワンカップまで付いてきた! と思ったら、ギャバンの胡椒缶だったw。

Tは高知で鰻を食い逃したとかで、鰻丼をたのんでいる(笑)。

宿が近づく。あの吉野川の最源流である。四国三郎、長大な吉野川の源は石鎚山系になる。

宿はプレハブだが・・・

道をはさんで目の前にはオヤジさんが自分で建てたというオール杉のログハウスがある(こちらも+2,000円で宿泊できる)。

オヤジさんは道ばたでクリをむいたりしている。手前のはトチの実だ。トチ餅を仕込むらしい。ご夫婦はやはりこの地の生まれだという。

小雨が降ったり止んだりの天気だが、入漁券を買って上流に向かう。途中、華厳の滝をスケールダウンしたような滝が対岸から落ちている。

支流に入る。前日からかなり降ったはずだが濁りはほとんどない。

釣りやすい流れだった。

青石(緑泥石片岩)地帯の流れなので、水の美しさはすばらしい。

フライにアタックしてくるアマゴの姿を数回見たが、スレているのか針がかりしなかった。おばさんの話では前日に餌釣り師が入ってごっそり釣っていたのだそうだ。というわけで、この日は3人ともオデコ。

宿の食事。

野菜中心で、手が込んでいる。やはりイタドリが出た。イタドリはいったん塩漬けすることが大事なのだそうだ。それを塩抜きすることでアクや酸味がしっかり抜け、食感がきわだってくるという。

魚の南蛮漬けか? と思ったら、肉厚のシイタケが中に入っていた。キノコの栽培も盛んだという。

気温が下がり、食堂には石油ストーブが焚かれ、部屋にはコタツが用意されていた。その後、部屋呑み。なにしろ30年ぶり、話は尽きない。明日は晴れるといいな・・・。


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