アオーレ長岡、金沢おでん


新潟県村上市の荒川胎内ICから日本海東北自動車道に入る。信濃川を渡り、長岡北で下道に入り隈研吾の新潟を代表する建築「アオーレ長岡」を見に行く。

市庁舎でアリーナも併設された、長岡市の心臓部ともいえる公共施設である。屋根付きの広場(「ナカドマ」と呼ばれる)が大きくとられている。そしてスギ材で「すのこ」のようなパネルを使って装飾されているのが特徴的。

スギの板は微妙にサイズや並びが変えられてあり、角度をつけて市松模様にガラス建築に取り付けられている。

取付の裏面。

白く特殊塗装されているようだ。

基本的には鉄骨とガラスの建築なのである。中央のエレベーターは、高知県の檮原村で見たのと同じタイプ。

この日は天気がよかったので、屋根からの日差しがスギパネルを通して広場に落ち、その光と影が燦爛たる情景を作り出していた。雪国の人たちにとってこの明るい広場は、とりわけ冬の重苦しい季節に、とてもありがたいものなのではないだろうか。

アリーナではバスケットボールの練習が行なわれていた。最大5000人が収容でき、スポーツだけでなくコンサートや展示場などにも使われるという。また、ナカドマとの仕切りを電動で開閉でき、さらに地続きの巨大空間として使うことも可能。

他に「市民交流ホールA」という演奏会や発表会に最適な広さの空間もある。

市役所の内部。ここにもスギパネルが。

2階からの眺め。

夜の照明が入るところも見てみたいと思った。

ガラスの屋根には太陽光パネルも載っているようだ。

単なるスギ板のすのこでこんな光と空間のマジックが出現するのも驚きだが、隈さんは自然素材うんぬんより前に、鉄とガラスの使い方がとにかく巧みだなぁ・・・という感想を持った。

長岡の街中はとにかく茶色い。消雪パイプから流れ出る地下水の鉄分がそうさせるのだ。茶色くくすんだ道路と建物の足下、それを日常とするとき、このナカドマの光の美しさは劇的である。この施設、長岡市民に愛されているだろうな。

さて、金沢へ急ごう。

北陸自動車道は左手に残雪を抱く北アルプスの峰々が見えてすばらしかった。右手には夕映えの日本海がちらちらと現れる。

進行方向の路上に今日の夕陽が沈んでいった。

今回は兼六園近くのホテルに予約を入れておいた。さすがに到着は夜になり、ホテルの駐車場は満杯で近隣のコインパーキングに入れにいく。

チェックインして部屋でPCをつなぎ、カメラのデータを移したり充電したりしているうちに、けっこうな時間になり、お目当ての居酒屋は終了してしまった。

そこで繁華街をぶらぶらしているうちに「赤玉本店」というおでん屋さんを見つけて入ってみる。金沢はおでんが有名で、日本一おでんが食べられている地域なんだとか。

まずは生ビールで。おでんは大根、車麩、つぶ貝。後者2つは北陸地方独特のものである。

次いで、魚団子、糸こん、卵。魚団子は自家製でイワシになにか他の魚を少し混ぜてあるような味、美味だった。

他のおでんの具もそれぞれ美味しかった。上品な出汁の味わいである。これだけ透き通った汁も珍しい。もう一軒、北陸の魚介を地酒で食べてみたかったが、明日中の高松へ戻らねばならないので本日はこれにて終了♬

よく走り、よく写した一日だった。


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